初夏の訪れを感じるこの時期、園庭の梅の木には今年もたくさんの実がなりました。毎年恒例となっている梅ジュース作りに、4歳児わかば組と5歳児きのみ組の子どもたちが挑戦しました。

「どこにあるかな?」「あそこに大きいのがあるよ!」と目を輝かせながら、保育者に抱っこされたり、脚立に登ったりして収穫。小さな手で一つひとつ、丁寧に梅の実を集めていきました。

収穫後は、「はじめてのうめしごと」の絵本を通して、これから自分たちがどんな仕事をするのかを知りました。今年は100個以上の実が採れたため、青梅と完熟梅の2種類に分けてジュースを作ることに。

並べられた梅を見て「色がちがうね」「においはどうだろう?」と興味津々。完熟梅の香りをかいで「ももみたい!」と嬉しそうな声も聞かれました。触ってみたり、においを確かめたりと、五感を使って梅の違いを楽しんでいました。

梅の実のヘタを取る作業では、爪楊枝を使って一つずつ丁寧に取りました。「うまくできない…」と苦戦する4歳児の子に、5歳児の子が「貸してみ!」と手伝ってあげる優しい姿も見られ、年上の頼もしさを感じる場面でした。

すべてのヘタを取り終えたあとは、氷砂糖と一緒に瓶に詰めて完成。「いつできるのかな?」「早く飲みたいね」と、ジュースの出来上がりを心待ちにしながら瓶の前を通るたびに変化を観察している子どもたち。その姿からは、自分の手で作ったという喜びと、完成への期待が伝わってきます。
季節の恵みに触れ、手仕事を通して味わう経験は、子どもたちの心と感性を豊かに育ててくれることでしょう。
