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園日記

Diary

子どもたちとキリギリス

先日、子どもたちと戸外遊びをしていた際に、「先生!バッタいた!捕まえてー!」と呼ばれて、見てみると、、、そこにはバッタではなく、キリギリスが!
急いで捕まえて、子どもたちと観察する事にしました。

「大きいね!」「カッコいいね!」と時折「ギーーーッ!」と鳴く声にびっくりしつつも飼育ケースに釘付けな子どもたちでした。私もキリギリスを飼うのは初めてだったので、子どもたちと一緒に観察したり、何を食べるのか調べてみることにしました。どうやら、キリギリスは玉ねぎが大好物とのことなので子どもたちと調理室へ行き、少し分けてもらう事にしました。分けてもらった玉ねぎの切れ端を飼育ケースに入れると、待ってましたと言わんばかりに、食べ始めるキリギリス。観察していた子どもたちは「玉ねぎ食べてる!」と興奮気味に教えてくれました。

数日間子どもたちと観察しながらお世話していたある日。そういえば、今日はキリギリスの鳴き声を聞いていないなと思い、子どもたちに「キリギリスは今日も元気に鳴いてる?」と尋ねてみました。
そうすると、「あんなー、キリギリス死んでん。」「もう動かへんねん。」と思ってもみない返事が返ってきました。どうやら、こども園がお休みの間に死んでしまっていたようでした。子どもたちは「暑かったからかなぁ。」「玉ねぎ足りへんかったんかなぁ。」と残念そうに話してくれました。「死んじゃったから、お墓作ってあげるねん」「そーっと埋めてあげるねん」という優しい声も。その日の夕方に園庭の隅に穴を堀り、キリギリスを埋め、「キリギリスさん、またゆりかに遊びにきてね。」「キリギリスさん、天国でゆっくりして、元気になったらまたゆりかに戻ってきてね。」とお祈りをしてキリギリスのお墓を作りました。

『命』の大切さは、言葉や形として、見せることはできません。子どもたちの興味や好奇心に寄り添い愛情を持って生き物を飼育したり、生き物と触れ合う中で、動かなくなってしまったキリギリスを見て、子どもたちが感じた素直な気持ちを知ることができたような気がしました。
子どもたちは自然と触れ合う中で、自然との対話に失敗することももちろんあります。そして、どうしたら良いのかを学んでいきます。実体験の中で、様々な感情や思いが生まれ、自分たちと同じ『命』あるものに気付いたり、生命の不思議さや尊厳を感じるようになるのだと思います。
虫も植物もいっぱいで、太陽の暑さ、雨の勢い、木陰の涼しさなど、色々と感じることができる季節です。一人ひとりの子どもの心が動き始める時を神さまは備えてくださっていることを信じて、この夏も大切に目にとめていきたいと思います。


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