2月も半ばを迎え、卒園を1か月後に控えた5歳児の子どもたちの表情には、大きな成長への期待とほんの少しの不安が混ざり合った輝きが見られるようになりました。
先日、子どもたちは牧師先生から特別なお話を聞く時間を持ちました。「聖書って何だろう?」「どうやって読むのかな?」そんな問いかけに耳を傾けながら、子どもたちは聖書の世界に触れる第一歩を踏み出しました。毎年、卒園を迎える子どもたちにプレゼントしているのは、ルビ付きの新約聖書です。この聖書は、子どもたちでも自分で読みやすい工夫がされており、自分だけの名前が書かれた特別な一冊です。手にした瞬間の子どもたちのワクワクした表情は忘れられません。「自分だけの本だ!」と喜びを感じながら、大切にページをめくる姿がとても愛おしかったです。
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「光の子として歩みなさい」というエフェソの信徒への手紙の言葉を牧師先生から教わった子どもたちは、その言葉が書かれている場所をみんなで探しました。「エフェソの信徒への手紙はどこかな?」と目次を開き、友だちと一緒に探しながら、少し先のページまで迷いながらもついに見つけたときの嬉しそうな顔!保育者も一緒になってその瞬間を共有しました。
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さらに「聖書は世界で一番読まれている本なんだよ」と聞いて驚く子どもや、「どうして聖書を読むの?」と質問する子どももいました。牧師先生から「若い人が正しく進むために大切なことが書かれているんだよ」と教わり、真剣な表情でその話に聞き入る姿も見られました。保育室に戻ったあとも、聖書を手に取り、今まで親しんできたみことばに引かれているマーカーを見つけて「この言葉知ってる!」と友だちに教える子どもたち。絵本で触れてきたお話や、牧師先生から聞いた物語が、改めて自分の中でつながるような瞬間を楽しんでいるようでした。
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聖書は、これからの子どもたちの人生を照らす光のような存在であってほしいと願っています。迷ったときや、懐かしくなったとき、ふと本棚からこの聖書を手に取り、心を満たす栄養となるみことばに出会ってくれることを心から願っています。そして、その一冊が子どもたちの歩みを支える存在でありますように…。卒園を迎える子どもたちと共に、この温かいひとときを過ごせたことに感謝しつつ、これからの子どもたちの未来が、聖書の言葉とともに豊かでありますようにと祈っています。