指先が器用になりできることが増えた1歳児の子どもたち。今まではがすことのできなかった掲示物をはがせるようになり、貼ってもすぐにはがされてしまうようになりました。子どもたちの興味は大切にしたいけど、はがされるのは困る…、そこではがすことを遊びにしてしまおう！と『テープあそび』を行いました。

子どもたちの興味のある乗り物や動物、食べ物の写真やイラストに、発達に合わせて楽しめるよう長いテープと短いテープを貼ったものを用意しました。最近、色が分かる子どもが増えてきたのでビニールテープも何色か使ってみることで視覚的にも楽しめるようにしました。

準備している段階から“何が始まるのかな”と興味を持って近づいてくる子どもたち。初めはやって見せると“私もやりたい！”と言わんばかりにテープに手を伸ばしていました。中には指先を使うことに興味が出てきた真っ最中の子どももおり、イラストの上にテープが貼ってあるのを見つけるなりはがしたい衝動に駆られ、保育者が教えずともはがし始めていました。端っこをめくっておくことでほとんどの子どもがはがしてみようとテープに触れる様子が見られ、自分の身体にもはがしたテープを貼ってみて嬉しそうにしていました。

また、保育者が手伝わなくても一から自分ではがすことができる子どももおり、次々にテープをめくり「○○出てきた！」と嬉しそうに教えてくれました。自分の好きな絵本の絵が出てきた時には目をキラキラさせ、全部めくり終えると喜び、そのイラストを持ち歩いていました。一度やってみて難しいと思うと興味なさそうにしている子どももいましたが、少し端をめくってはがしやすくし一緒にやってみることで、はがす楽しさに気づき自分からもやってみる姿が見られました。発達に個人差がありますが、子どもたち一人ひとりに合った援助や環境づくりをすることで、沢山の経験をしてもらえたらと思います。

“はがす”ことを楽しむ遊びだったのですが、はがした後のテープを集めて丸めてみたり、はがしたものをそのまま床に貼ってみたりとはがした後のテープでも楽しんでいました。

個人差はあるもののそれぞれの形で指先を使うことを楽しむ姿があった為、これから色々な指先を使う遊びを取り入れていきたいと思います。